きゃべつの趣味ブログ

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アクアリウムや家庭菜園,DIYなどのこと

カクレクマノミとシオミズツボワムシ

カクレクマノミの繁殖にチャレンジしたい

現在,カクレクマノミのペアを飼育しているのですが,よく卵を産むので繁殖にチャレンジしてみたいと思います.このペアは,6年くらい前に別々に購入したカクレで,4年ほど前から気づいたら仲良くペアになってました.

その後ずっと,2週間周期で卵を生み続けているのです.

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飼育しているカクレクマノミのメスの方

せっかく卵を産むので,育てたいと思いながらいままで来たわけですが,やっと重い腰を上げてカクレクマノミの繁殖にチャレンジしてみたいと思います.

 

調べてみると,かなり難しそうなので恐る恐るやってみようと思います.

 

繁殖でまず必要になってくるのが仔魚が生まれて,卵栄養から摂餌を始めるときの餌です.一般によく最初の餌(初期餌料)として使われるのはシオミズツボワムシという微生物です.すこし成長すると,アルテミアを餌にして,さらに大きくなってくると人工餌を与えるようです.

そしてこの初期餌料のシオミズツボワムシは,魚介類種苗の初期餌料としてよく使われているわけですが,その理由は生活史が回るスピード,培養の簡単さにあるようです.

 

というわけで,シオミズツボワムシの生産を安定させることをカクレクマノミ繁殖の第一目標としてやっていきたいと思います.

 

シオミズツボワムシの培養

まずはシオミズツボワムシの入手から.日海センターとかで売ってました.

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シオミズツボワムシ

顕微鏡で観察してみた.

シオミズツボワムシの餌

そしてシオミズツボワムシの培養のために必要な餌,クロレラも必要です.普段の培養にこのクロレラを餌にしてワムシを増やしていきます.

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クロレラ

日海センターで購入.小分けにして売ってくれているのでありがたい.クロレラを濃縮したもので,冷蔵で1ヶ月ほど持つ.すごい濃いので,多分1日1ccほどやればいいと思う.

そしてこの濃縮クロレラは淡水のものなので,シオミズツボワムシの培養液(海水~汽水)に入れると死にますから,ワムシが1日で食べ尽くせる量を見極めてやらないと培養槽内で腐るそうだ.腐敗には気をつけねば,最悪すべて死滅する.

 ワムシの栄養強化について

また,淡水産クロレラを含め淡水産藻類は海産魚に必須脂肪酸DHAEPAなどの高度不飽和脂肪酸を生合成できませんから,淡水産クロレラで培養したワムシは餌としての機能が乏しいとのこと.なので,給餌直前に専用の栄養強化剤や,ナンノクロロプシスという海産単細胞藻類を与えて栄養強化をしてやらないといけない.海産の藻類は高度不飽和脂肪酸を合成できるらしい.これはアルテミアでも同様らしい.今回私が購入した生クロレラにはDHA・EPA配合とあるが,どうなんだろうか.

*1

 ナンノクロロプシスの培養

というわけで,ナンノクロロプシスも入手.こちらは窒素燐酸加里の肥料と,その他諸々の必須微量元素を含んだキレート剤のクレワット32という粉を薄めの海水に施肥,光を当てていればそのうち増えるらしい.私はクレワット32が手に入ったが,おそらく普通はなかなかそうはいかないので,海産クロレラ培地などで売っているのを買うしかないか?.

とりあえず尿素,過リン酸石灰で作ったがどうも尿素のほかに硫安もつかうことがわかった.尿素・硫安・過リン酸石灰・クレワット32という配合が屋島培地という従来の水産種苗生産で用いられてきたメジャーな配合のようだ.次回はこれを作ってみよう.

 

培養をはじめる

シオミズツボワムシとその餌が手に入ったので,培養槽をつくる.

あまり大量にもいらないので,シオミズツボワムシの培養は4リットルくらいのかなり小規模でやってみる.水量は多い方が安定しそうだが,大きいと面倒なので・・・

ナンノクロロプシスはワムシの餌のほかにも,水槽に直接投入してサンゴの餌としたり,水質安定の効果が期待できるらしいので,すこし多めに16リットルくらいか.

ワムシの餌とするにも,ナンノクロロプシスのほうが増えるのに時間がかかるのでワムシより大量生産する必要があると思う.

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培養のようす

写真のように梅酒とかをつける瓶を買ってきて,これを培養槽にした.これの中蓋がちょうど使いやすくてよい.

 

培養の温度管理は一括で行いたいので,湯煎の要領で瓶を水につけ,その水にヒーターを当てている.22℃.ワムシ的にはもっと高水温がよいようだが,ナンノクロロプシスも同時に培養をしたいのでまあ適当に22℃にした.様子を見ながら温度はのちのち決めよう.

 

ナンノクロロプシスは割と低水温でも大丈夫らしいので,ナンノクロロプシスの培養槽は外に出してもいいかもしれない.

 

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ワムシの培養槽

ワムシにクロレラを与えてから1晩くらいたつと,底に茶色いものがたまっていた.これはおそらくワムシの糞やクロレラの死んだものだろう.

 

とりあえず...

とりあえずは淡水産クロレラでシオミズツボワムシの培養と,ナンノクロロプシスの培養を様子を見ながらやっていきたい.培養がうまくいったかは次回へ...

 

続くかなこのブログは...笑

*1:じゃあ淡水魚は高度不飽和脂肪酸の摂取はどうしているんだと思って調べてみると彼らは自分でリノール酸から不飽和脂肪酸を生合成する経路をもっているとのことで,納得.